こんにちは、rueです。
今回は、世界遺産検定1級対策、基礎知識の中の「世界遺産の定義」についてわかりやすく解説していきます。
世界遺産検定1級対策#3【勉強法 基礎知識 完全保存版】の年表や世界遺産検定1級対策#4、#5などと合わせてご覧ください。
それでは一緒に学んでいきましょう!!
青文字は特に覚えておきたい必須ポイントです。
顕著な普遍的価値
世界遺産検定1級を受験しようとしている方にはお馴染みのOUV(Outstanding Universal Value)です。
こちらのポイントは既に登録済みの遺産も遡って言明する必要が2010年の世界遺産委員会で決定したことです。
- 文化遺産
- 自然遺産
- 複合遺産
- 危機遺産:確定された危機と潜在的な危機があります。
- 負の遺産:世界遺産条約では特に定義されていないです。
特に危機遺産ではリアクティブモニタリングや緊急的登録推薦、世界遺産リストからの抹消などが重要です。
緊急的登録推薦
危機に直面している遺産を、通常の登録手順を取らずに緊急的に登録することで、パレスチナ国の全ての遺産が該当します。
- イエス生誕の地:ベツレヘムの聖誕教会と巡礼路(Ⅳ)(Ⅵ)
- オリーブとワインの土地ーバッティールの丘:南エルサレムの文化的景観(Ⅳ)(Ⅴ)
- ヘブロン:アル・ハリールの旧市街(Ⅱ)(Ⅳ)(Ⅵ)
世界遺産リストからの抹消
- 2007年 アラビアオリックスの保護地区(オマーン)
- 2009年 ドレスデン・エルベ渓谷(ドイツ)
- 2021年 リヴァプール海商都市(英国)
更に、抹消された理由も覚えておくと良いでしょう。
登録基準
2005年に改定され(Ⅰ)〜(Ⅹ)にまとめられました。
(Ⅰ) | 人類の創造的資質 |
(Ⅱ) | 価値観の交流 |
(Ⅲ) | 文化的伝統または文明の存在(人類の化石遺跡なども) |
(Ⅳ) | 建築様式、技術または科学技術 |
(Ⅴ) | 伝統的集落、人類と環境との交流 |
(Ⅵ) | 思想、信仰(宗教)、芸術、文学的(他の基準とあわせて用いることが望ましい) |
(Ⅶ) | 自然美 |
(Ⅷ) | 地球の歴史(古代生物の化石遺跡なども) |
(Ⅸ) | 生態、生物学的過程(進化) |
(Ⅹ) | 絶滅の恐れ、生物多様性 |
文化的景観
人間社会が自然環境による制約の中で、社会的、経済的、文化的に影響を受けながら進化してきたことを示す重要な概念です。
- 意匠された景観
- 有機的に進化する景観:残存する景観と継続する景観
- 関連する景観
※1993年、トンガリロ国立公園(ニュージーランド)が世界初の文化的景観で登録されました。
シリアル・ノミネーション・サイト
連続性のある遺産のことで、日本の遺産では「明治日本の産業革命遺産」や「ル・コルビュジエの建築作品*」などがあります。
- 同一の歴史・文化群に属するもの
- 地理区分を特徴づける同種の資産であるもの
- 同じ地質学的、地形学的、または同じ生物地理区分もしくは同種の生態系に属するもの
※「ル・コルビュジエの建築作品」はシリアル・ノミネーション・サイトであり、日本初のトランス・バウンダリー・サイト、世界初のトランス・コンチネンタル・サイトでもあります。
トランス・バウンダリー・サイト
国境を越える遺産で、できる限り関係締約国が共同で登録推薦書を作成、管理することなどが推奨されています。
※出典 世界遺産検定1級公式テキスト すべてがわかる世界遺産大辞典<上>
まとめ
今回は、世界遺産の定義についてまとめてみました。
それぞれの項目ごとに、関連づけて遺産を覚えることもオススメです。
次回は、世界遺産登録の流れを学んでいきたいと思います。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
次回につづく…
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